型紙とは着物の文様を染める原版です。伊勢型紙のデザインには、季節物、動物、植物、行事(お祭り等)、オリジナルのパターン柄等様々な種類があります。
 そのすべてが職人の手彫りによる彫刻でできています。またうっすら下に見える線は、デザインの柄がずれないように2枚の和紙を重ねる時に間に糸を入れているのです。そうすることで、実際に染める時に柄がずれたりしないようにしているのです。このような繊細な技術こそが日本人ならではの伝統工芸を生み出しているです。

題名 竹取物語

 日本古来より伝わる竹取物語。竹と月は日本を表現する風物詩とも言えます。
 竹の葉一枚一枚を丁寧に手彫りしている様は圧巻の一言である。

題名 鶴

 鶴と言えば、縁起の良い鳥として長年日本人に愛されてきています。
 着物に染められるときには  艶やかに染められたことが、容易に想像できる。

題名 鯉の滝登り

 滝を上る鯉の力強さがダイナミックに描かれており見るものを一瞬にして引き付ける作品。
 水の荒々しさをもろともしない鯉の躍動感溢れる姿は、まさに芸術の域にある。
題名 花

 同じ文様の花と葉を一糸乱れぬ形でパターン化している作品。
 手掘りでこれほどまでに正確にパターン化する技術は繊細な日本人ならではの作品と言えよう。
 題名 小紋柄

 小紋柄とは細かい模様が全体に入っている柄の総称で、上下関係なく模様になっている。その為正装・礼装としては使えない模様です。
 左の柄のように、細かい点で柄を作っていく。根気のいる作業であることは、言うまでもない。